FOMCとは?FXにおけるFOMCの影響

FOMCとは何か?FOMCを分かりやすく解説

FOMCとは、Federal Open Market Committeeの略で、米国すなわちアメリカ合衆国の金融政策の方針を決定する会合のことです。「連邦公開市場委員会」とも呼ばれています。

ちなみに、日本においては日銀金融政策決定会合」にて、金融政策の方針が決定されています。FOMCと日銀金融政策決定会合は同じ立場にあるとも言われています。

また、FOMCはFRB(連邦準備理事会)と呼ばれる機関によって開催されているものです。FRBとは、アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関のことです。
日本語では「連邦準備理事会」とも呼ばれています。

どんな人がFOMCに参加するの?

FOMCに参加するのはFRB議長」「副議長」「理事」「地区連銀」といった立場の人たちです。
米国において、FRB議長はアメリカ合衆国の大統領に次ぐ権力者を持っていると言われています。それほどの高い権力者が集い、FOMCが開催されていくのです。

そして、FOMCにおいては「FRB議長」「副議長」「理事」「NY連銀総裁」「NY以外の連銀総裁のうち4人」が、決議の投票券を持っています。
これらの身分の方々が米国の金融政策の決定を行っていくのです。

FOMCでは、どういったことが発表されるの?

FXでトレードをしていく上では、FOMCで発表される内容は知っておくべき情報です。
FOMCでは、「景況判断」「誘導目標」「今後の政策方針」「FF金利を上げるのか下げるのかについて」といったことが発表されます。
そのため、経済の状態などはFOMCによって把握することが可能だと言えるでしょう。

FOMCの開催時期はいつ?

こういったことを発表していくFOMCは日程として、いつ頃開催されるのでしょうか。
FOMCは1年間に8回開催され、毎回火曜日に開催されています。
また、FOMC開催8回のうち、4回は「議長の記者会見」「FOMCメンバーによる経済予測の発表」がFOMC開催後にあわせて行われるということも、FOMCの特徴として挙げることができるでしょう。

FOMCの情報を上手くFXトレードに活用しよう

いかがでしょう。FOMCについて想像が掴めてきたのではないでしょうか。では、FXトレーダーとして、こういったFOMCを活用していく上で大切なことはあるのでしょうか。
実は、FOMCを情報収集に上手く活用していけば、FXといった金融商品を取り扱っていく上で有利に進められるようになります。

FXトレーダーとしては、上述した「議長の記者会見」「FOMCメンバーによる経済予測の発表」というFOMC開催後の発表も要チェックです。

議長の記者会見では、今後の経済や物価などについて、記者から議長へ質疑応答が行われます。
記者からの質問で答えた議長のコメントが、為替市場に大きく影響することもあります。そのため、会見中にチャートが値動きする可能性を考えて取引することが必要となるのです。

そしてFOMCメンバーによる経済予測の発表では、経済の成長や政策金利における今後の予想がFOMCメンバーによって行われます。
特に、今後の政策金利には特に注目が集まります。

他にも、FXトレーダーとして確認しておきたいことは「声明文」「議事要旨」といったことです。
声明文では、経済状況の評価や金融政策における決定事項を確認することができます。

また、次回のFOMCにおいての金融政策に関する内容が、声明文で公表されることもあるのです。
そのため、為替市場が大きく変動することもあるでしょう。

議事要旨はFOMCが開催されてから3週間後に公表されます。議事要旨では、声明文や議長による記者会見などでは公表されることがないような議論の内容が公表されるのです。
そのため、為替市場を大きく動かすこともありえます。このようにFOMCを活用すれば、FXを行っていく上で役立てることができるのです。

FOMCのFXにおける影響度・チャートの値動き

上述したように為替市場の状況は、FOMCの発表によって大きく影響されます。なぜなら、FOMCは世界一の経済大国であるアメリカの金融政策を決定する会合だからです。
大多数のトレーダーがFOMCを確認するため、為替市場に大きく影響をもたらすのでしょう。

FOMCはFX市場において注目度が非常に高いため、FOMC発表に併せてFX市場が大きく変動することもあります。
そのため、為替市場におけるトレンド(動向・傾向)も変化しやすくなるということです。

FOMCのFXにおける値動きなどへの影響度は非常に高く、世界のマーケットに与える影響には、凄まじいものがあると言えるでしょう。

現役プロFXトレーダー X が語るFOMC発表時の値動きの実感【※2020年8月20日更新】

新型コロナ感染拡大、短期的に経済活動に重くのしかかるという議事要旨の発表でした。
5月、6月は急回復を見せたものの、コロナ感染第2波の拡大の影響から、それ以降は回復が鈍化している可能性にも言及しています。

FOMCではその指摘を裏付けた格好で、発表直後から、ドル円は再び105円台に値を落とす動きとなっていました。
なんだかんだ、ドル円は上目線をもっていたため、短中期で、ドル円ショート目線に固定すべきだと思います。

まとめ

FOMCについて、理解を深めることができたと思います。FXに取り組んでいくに当たって、FOMCで発表される内容を把握するということは、非常に重要だということがお分かりいただけたことでしょう。

プロFXトレーダーとして活躍していくためにも、FOMCの内容を把握できるようになることは大切です。
まずは、FOMCにおける過去のチャートからFOMCを含めたチャートの値動きを確認してみましょう。