FXとは、外国為替証拠金取引のことを指します。
FXは、投資資金が少額でも大きな利益を出せる取引として、近年注目を集めている金融商品です。
また、FXは土日以外24時間取引することができるので、忙しいサラリーマンや主婦の方でも取引をすることができます。
しかし、皆さんは取引する時間帯によって、為替の動きに特徴があることをご存知でしょうか?
為替市場には、主に日本時間・ロンドン時間・ニューヨーク時間があります。
それぞれの時間帯によって異なる特徴がありますが、今回はロンドン時間について説明します。
初心者の方でも分かりやすいように説明していきますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
目次
ロンドン時間の取引時間とは?
ロンドン時間の特徴について知る前に、まずはロンドン時間の取引時間について理解しましょう。
冬…日本時間の17時から1時
なお、ロンドンのサマータイム期間は
サマータイム終了:10月最終日曜
となります。日本時間の夕方から夜中にかけての時間ということになりますね。
ロンドン市場の特徴は4つ
ロンドン時間には、様々な特徴がありますが今回は数ある特徴から厳選してロンドン時間の4つの特徴について説明します。
- 他の市場と被るため取引が活発
- 値動きが激しい
- ロンドンフィキシング
- ロンドンフィックス
それぞれの特徴について分かりやすく説明しますね。
1.他の市場と被るため取引が活発
ロンドン市場の取引時間は、オセアニアやアジア時間とニューヨーク時間のちょうど真ん中のため、多くのトレーダーが集まる時間になります。
市場別の1日当たりの外国為替取引額をまとめてみました。
2位 アメリカ
3位 シンガポール
4位 香港
5位 日本
となっています。イギリス市場が占める取引シェアは約4割です。
アメリカよりも取引シェアが多いことに意外に思われた方も多いのではないでしょうか?
イギリスは金融大国であることや主要マーケットのあいだの時間であることから、取引量が非常に多いのです。
1日にイギリス市場で取引される取引量はなんと約2兆5,000億ドルです。
ものすごい金額が取引されていることが分かりますね。
ではなぜロンドン市場に取引が集中するのでしょうか?
取引量が活発な理由は主に2つあります。
② 地理的要因
それぞれの要因についてわかりやすく説明します。
① 歴史的要因
みなさんご存じの通りイギリスは、19世紀まで世界経済の牽引役でした。
19世紀までの世界の基軸通貨は、ドルではなくイギリスポンドだったのです。
またロンドンは、貿易の中心地でもあったことから古くから世界中の通貨が取引されており、国際金本位制=イギリスポンド体制が確立しイギリスは世界の銀行と呼ばれるようになりました。
戦後は、国際金本位制=ドル体制に移り世界経済の中心はアメリカに移りました。
しかし、紛れもなくイギリスは戦前までは世界経済の中心だったのです。
また、アメリカのウォール街はニューヨークの一画なのに対して、ロンドンは行政の一部であり、数々の特権を認められた “金融自治都市” でもあります。
② 地理的要因
日本人が見る世界地図の中心は日本ですが、海外の人が見る世界地図の中心はロンドンです。
ロンドンを中心にした世界地図を見ていただければ分かりますが、ロンドンはアジアやアメリカに囲まれています。
東京市場や世界第3位の取引量を誇るシンガポールなどのアジアや、ロンドンに次ぐ取引量を誇るアメリカに囲まれているロンドンは地理的にも非常に恵まれているのです。
2.値動きが激しい
ニューヨーク市場も値動きが激しいことで有名ですが、ロンドン市場も東京市場に比べて値動きが激しい傾向にあります。
夏時間の場合、ロンドン市場はオープンから1時間ほどは東京市場とかぶりますしシンガポール市場などのアジア市場とも取引時間がかぶっています。
またロンドン市場が開いてから5時間ほど経つとニューヨーク市場が開きます。 ニューヨーク市場が開くと取引量は一気に増えるため値動きは、 午前中よりも激しくなる傾向にあります。
また多くの投資家が参入するということは、投資ファンドなどの投機筋も取引に参加します。
投資ファンドは巨額の資金で投資をするので、投資ファンドが動き始めると値動きが激しくなる傾向にあります。
一般的には、ロンドン市場はトレンドが出やすいといわれていますが、投資ファンドなどの投機筋は短期間で売買を繰り返すのでいきなりトレンドが変わる恐れがあります。
値動きが激しくトレンド転換があるということを考えるとなかなか初心者には難しい環境であるといえるかもしれませんね。
3.ロンドンフィキシング
ロンドンフィキシングとは、ロンドン市場が始まる 16 時(サマータイム 15 時)に、金のフィキシングが行われることです。
フィキシングと言われてもわからないですよね…。フィキシングとは、値決めのことをいいます。
ロンドンフィキシングで決定される金の価格は、全世界の金の価格指標です。
ロンドンフィキシングで決められた金の価格によっては、為替レートが大きく動くこともあります。
金の価格は、対円の為替相場と逆相関に動く傾向があります。
たとえば、ドル円の場合、金の価格が上昇した場合は、円高になりやすいですし、逆に金の価格が下落した場合は、円安になりやすい傾向にあります。
4.ロンドンフィックス
ロンドンフィックスとは、ロンドン市場で銀行の対顧客取引の指標となる為替レートが算出されるロンドン時間16時(サマータイムの場合は15時)の時間帯のことをいいます。
難しく説明しましたが、要は仲値のことをいいます。
仲値は東京市場やニューヨーク時間にも発表されますが、いずれも発表時間の前後は為替が大きく動き傾向にあります。
なぜなら銀行などの実需として外貨が必要な実需筋が大きく動くからです。
ロンドンフィックスは、日本時間にすると24時もしくは25時になるので少し時間は遅いですが、実際にどのような動きをするか見ていただくのもよいかもしれませんね。
ロンドンフィックスをきっかけに動意づくこともありますので注意するようにしましょう。
ロンドン市場の主役の通貨はやっぱり…
ロンドン市場の主役の通貨は、みなさんご存じのとおりポンドになります。
ポンドは値動きが激しいことから日本人には非常に人気のある通貨ですが、ポンドの取引量は決して多くはありません。
取引量が少ないので値動きが激しいのです。 ポンド円は1日で平気で2円、3円動くこともありますので短期で利益を狙いたい方には非常におすすめの通貨であるといえるでしょう。
またユーロもロンドン市場ではよく取引されます。 ロンドン時間の取引時間中に、ECB(欧州中央銀行) の発表があるなどユーロが動意づく材料が多いこともユーロの取引が多い大きな要因になります。
まとめ
今回は、ロンドン時間の特徴について説明しました。
FX は、24時間取引することができる非常に利便性の高い金融商品です。
しかし、確かに為替相場はほぼ24時間動いていますが、時間帯によって特徴があります。
為替相場は主に日本時間·ヨーロッパ時間·ニューヨーク時間に分かれます。
日本時間は、レンジ相場が長い、ニューヨーク時間はトレンドフォローなどの傾向がありますが今回はロンドン時間の特徴について説明しました。
ロンドン時間には、
- ほかの市場とかぶるため取引が活発
- 値動きが激しい
- ロンドンフィキシング
- ロンドンフィックス
などの特徴があります。
ロンドン時間は、全時間帯の中で最も取引量が多い時間です。
取引量が多いということはそれだけ値動きが大きいということです。
値動きの大きいロンドン時間で取引をして大きな利益を狙ってみてはいかがでしょうか?