海外FXと国内FXの違いを18個の視点から徹底解説

副業解禁などの流れに伴い、一般家庭でもFX取引によって資産を増やすトレーダーが多くなりました。

インターネット技術やメインサーバーの強化により、一般的な家庭でも自宅で高速通信が可能となり、瞬間的な取引をできるようになったことが大きな要因となっています。

FX取引の魅力は、少ない資金からでも始められることや、入出金の手段が増えたことにより迅速な口座開設が可能となり、早ければ一日で取引が終わることです。スマホ1つで少額からすぐに取引を始めることができるので、最近では専業主婦のお小遣い稼ぎや副業としても注目されています。

FXの知識がない人は、「そういった取引はなんだか危ない気がする」とか「借金まみれになって人生が終わる」といった極端な言葉を聞くことがありますが、現代の取引形態においてそのような悲惨な事態になることはほとんどありません。

むしろ、そのような不安を抱えたままで何も始めないことの方が、よっぽど人生を無駄にしてしまっていると言えます。

どんな投資をすれば良いか分からない、知識がないから教えて欲しいという人に向けて、日本のFX会社と海外のFX会社を比較しながらFXに関する知識を説明していきます。日本のFX会社と海外のFX会社とでは仕様に大きな違いがあるので、そういった点についてもできるだけ分かりやすくご説明していきます。

①取引方式

FX取引をする時に大事になるのが、どのような取引方式を採用しているかということです。取引方式は大きく分けて2種類あり、それぞれに特徴があって実際のトレードにおいて勝敗を左右する大きな要因になります。まずはそれぞれの特徴をわかりやすく表にまとめます。

 

DD方式

(ディーリングデスク)

NDD方式

(ノーディーリングデスク)

導入している国おもに日本おもに海外
FXディーラー仲介の有無ありなし
取引スピード遅い早い
約定率不安定安定している
スプレッド固定型低スプレッド変動型スプレッド

 

DD方式

DD方式とは、おもに日本国内のFX会社で採用されている取引方式です。トレーダーとインターバンク(市場)との間にFXディーラーが仲介に入り、FX会社側が注文を一度決済した後にインターバンクに約定するか他の注文と相殺するかを決める取引方式です。

この取引方式はトレーダーの利益がFX会社の損失になってしまうので、どうしてもトレーダーにとって不利になる場合が多いです。過去の大きな事例としては、スイスフランショックやフラッシュクラッシュと呼ばれる世界規模の問題が発生した時に、「ストップロス狩り」という現象が多発しました。これは、FX会社側が意図的にレートを操作してストップロス注文をわざと約定させることで、ひどい時には100pips(今のおよそ80~100倍の数値)も開くことがありました

そういった背景もあり、DD方式はトレーダーにとってデメリットとなる部分が多いです。唯一メリットとなるのは、固定型のスプレッドでスプレッド幅が狭いことですが、変動型とは違って市場の変化に臨機応変に対応できないというデメリットもあります。

NDD方式

NDD方式とは、おもに海外のFX会社で導入されている取引方式です。トレーダーとインターバンクとの間にFXディーラーが仲介しない取引方式のことで、間にFX会社が仲介しない分だけ取引のスピードも速くなり、透明性のある安定した約定を実現することができます。

この方式の場合は変動型のスプレッドが採用されることが多く、市場の変化によって最適なレートをトレーダーに提示してくれます。さらに細かく分類すると、NDD方式にはSTP方式とECN方式があります。

STP方式(ストレート・スルー・プロセス)

この方式は、取引手数料が無料になるかわりに、スプレッドにFX業者の利益分が上乗せされるので、スプレッド幅は広くなります。

ECN方式(エレクトリック・コミュニケーションズ・ネットワーク)

この方式は、FX業者の利益分として取引手数料がとられるかわりに、注文は直接インターバンクに流れるのでスプレッド幅は狭くなります。

それぞれの方式によって特徴があり、実際にトレードをするうえでとても大きく影響してくるので、利用するFX会社を決める時にはしっかりと確認してください。

②金融ライセンス

金融ライセンスとは、各国の金融規制当局が一定の基準をクリアしたFX業者に対して信頼の証に交付するライセンスです。

複数のライセンスを取得することもできますが、1つだけしか取得していないとしてもそのライセンスの基準が厳しいものであるなら信用できるので、そこまで深く考える必要はありません。

まずは、世界各国の金融ライセンスを審査基準が厳しい順にランク付けしていくので、自分が利用しようか悩んでいるFX会社が、どの金融ライセンスに該当しているかを確認する参考にしてください。

 ライセンス名WebサイトURL
1位FCA(Financial Conduct Authority)https://www.fca.org.uk/
2位

キプロス証券取引委員会(The Cypru

Securitiesand Exchange Commission)

https://www.cysec.gov.cy/
3位

ニュージーランド金融市場統制局(Financial Markets Authority-New Zealand)

 

https://www.fma.govt.nz/
4位オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities& Investments Commissions)https://asic.gov.au/
5位ケイマン諸島金融庁(Cayman Islands Monetary Authority)https://www.cima.ky/
6位ベリーズ国際金融サービス委員会(International Financial Commission Belize)https://www.ifsc.gov.bz/
7位イギリス領バージン諸島金融サービス委員会(British Verginelslands Financial Services Commission)https://www.bvifsc.vg/
8位セントビンセント・グラナディーン金融庁(St. Vincent & the Grenadines The Financial Services Authority)http://svgfsa.com/
9位セーシェル金融サービス庁(Seychelles Financial Service Authority)https://www.fsaseychelles.sc/
10位VFSCの概要金融サービス委員会(Vanuatu Financial Service Commission)https://www.vfsc.vu/

以上が世界各国の金融ライセンスになります。それでは、日本と海外のFX会社を3社ずつ選んでライセンスの比較をします。

海外FXXMAXIORYBigBoss
ライセンスセーシェル金融サービス庁ベリーズ国際金融サービス委員会

セントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGIBC: 380 LLC 2020)

日本FXGMOクリック証券みんなのFXDMM
ライセンス関東財務局長関東財務局長関東財務局長

 

日本と海外の有名FX会社を3社ずつ選んでライセンスを比較すると、この表のようになります。日本の金融機関に関しては、関東財務局長の認可を得て運営している会社が多いです。関東財務局長とは、財務省の総合出先機関として金融庁から事務委任を受けて、各地域において財政、国有財産や金融等に関する施策を実施します。信頼性としては、日本のFX会社も海外のFX会社も、ランキング上位の会社に関しては大きく信頼性の低い会社はないので、利用するうえでまったく問題はありません。

日本の金融庁も含めて、世界各国の金融ライセンスを取得するための審査項目は複数あります。

  • FX会社の資金力
  • 顧客資産の管理体制
  • 顧客への情報開示
  • 規制のチェックやリスクに対する管理体制
  • コンプライアンスの遵守

以上の項目に関して金融機関ごとの審査基準をクリアし、しっかりと認可されなければライセンスを取得することはできません。海外のFX会社に関しては、日本人向けの口座に対してあえてライセンスを取得せずに運営している会社も多いですが、これは日本の金融庁から規制を受けてせっかくの海外のFX会社としてのメリットをなくしてしまわないようにするためのものなので、気にする必要はありません。FX会社の本社がしっかりとした金融ライセンスを取得しているなら大丈夫です。

FX会社は一日の間に数億~数百億ものお金が動く金融取引なので、お金に対する管理姿勢は非常に厳しくチェックされます。当たり前のことですが、お金に対する管理がずさんな会社は絶対に成長しませんし、投資家も巨額の資産を預ける以上は信用できる会社を選びたがるので、そういった会社は自然と消えていきます。

市場の急変によって大手の金融機関がつぶれることは可能性はゼロではありません。この会社は絶対に大丈夫だと油断していると、預けていた資産がまったく取り戻せなくなる可能性もあります。そうならないためにも、自分が利用しているFX会社が所有している金融ライセンスや、資産の管理方法などについてしっかりと確認しておく必要があります。

③信託保全

顧客の資産の管理方法に関しては、分別管理と信託保全の2種類があります。まずはそれぞれの管理の特徴を説明します。

信託保全とは、FX会社が投資家から預かったお金(証拠金)を信託銀行に信託することです。それによって、FX会社がなんらかの理由で倒産・破産してしまったとしても、信託保全で保証されている資産の範囲内であれば信託管理人を通じて返還できるという保証のことです。この制度がなければ投資家の資産はいっさい守られず、会社が倒産すると同時に資産も消滅することになってしまうのでとても大事な制度になります。

分別管理とは、投資家から預かった資産をFX会社の業者としての資金と顧客の資産に分けて管理する方法です。この方式の場合は、投資家の資産を保管しているのが結局FX会社なので、もしもなにかの理由で破産してしまった時には、会社の借金返済に充てられたり持ち逃げされたりして投資家に資産が戻ってこない可能性が非常に高いです。

では、信託保全制度を導入しているFX会社を、日本のFX会社と海外のFX会社を3社ずつ選んで表にまとめます。

 

海外FXXMAXIORYFX Pro
管理方法ICF)2~5万ユーロまで保証ユニオン銀行にて全額保証

IFC)2~5万ユーロまで保証

FSCS)5万ポンドまで保証

日本FXDMMFXGMOクリック証券みんなのFX
管理方法完全信託保全完全信託保全完全信託保全

日本国内のFX会社に関しては完全信託保全を採用している会社が多く、海外の場合は信託保全だけの会社が多いですが、会社によっては分別管理と信託保全の両方を採用している会社もあります。この部分に関してはもちろん完全信託保全のほうがリスクもなくて良いのですが、完全な信託保全ではなかったとしても自分が持っている資産を保証できる内容であれば気にする必要はありません。

海外のFX会社といってもいろんな会社があり資産の管理方法も違うので、口座を開設する前にしっかりと確認することが大事です。トップクラスの会社であれば信託保全を採用する会社も増えてきましたが、分別管理のみで運用している会社もあるので注意してください。

④ボーナス

海外のFX会社の場合は「ボーナス」と呼ばれることが多いですが、日本のFX会社の場合は「キャンペーン」と呼ぶのが主流です。多くのFX会社では新規の顧客獲得のために豪華なボーナスキャンペーンを提供していますが、FX会社ごとに内容は大きく違います。新規口座開設キャンペーン以外にもキャンペーンを開催していることもありますが、今回は多くの会社が常時提供している新規口座開設キャンペーンについて、国内外のFX会社を比較していきます。

海外FXXMIS6FXFBS
金額13,0003,000円なし
条件

・出金するたびに

一定のボーナスが消滅

・資金を少しでも出金すると全額消滅

・ポジション保有中は出金できない

-

日本FXDMMFXみんなのFXヒロセ通商
金額10,000~300,000円1,000~最大100万円3,000~最大100万円
条件

・開設月から3か月以内

・1,000ロット以上の取引が必要

・開設月から3か月以内

30ロット以上の取引が必要

・開設月

・15ロット以上の取引が必要

 おもな特徴として、海外のFX会社の場合は新規で口座を開設した段階でボーナスをもらうことができますが、国内のFX会社の場合はある程度の取引をこなした後でなければ申請をすることができません。

もらえる金額としては海外のFX会社よりも国内のFX会社の方が多くのお金をもらうことができますが、すぐにもらえることを考慮すると、海外のFX会社のほうが資産のすくない投資家にとっては取引を始めやすいです。

 ボーナスキャンペーンは常時開催している新規口座開設キャンペーンだけではなく、入金キャンペーンやキャッシュバックキャンペーンなどもあります。

海外のFX会社はそういったキャンペーンを定期的に開催している会社が多く、内容もすぐに変わるので一概に評価はできませんが、国内のFX会社に比べて海外のFX会社のほうが少ない資金からFXトレードをできるようにボーナスをくれるので、資産の少ない駆け出しの投資家にとってはとても手を出しやすいです。下記のページでは、海外FXでボーナスを利用して口座開設したい人向けにボーナス特集をしていますので、参考にしてください。

 

⑤入金手段

国内のFX会社であれば、国内銀行を利用する方法でかんたんに入金手続きをすることができますが、海外の銀行に送金する場合には反映に数日かかってしまったり、かなりの手数料を取られてしまったりするのであまり使い勝手がよくありません。最近では仮想通貨を利用した入金や、クレジットカードを利用した入金などもできるようになりました。そこで、国内外のFX会社で入金手段がどのように違うのかを比較していきます。

海外FXXMBigBossAXIORY
入金手段

①銀行送金

②クレジットカード

Bitwallet

STICPAY

BXONE Wallet

①銀行送金

②クレジットカード

仮想通貨

Bitwallet

BXONE

①銀行送金

②クレジットカード

③仮想通貨

STICPAY

⑤国際銀行送金

反映される時間

①1営業日

②即時

③即時

④即時

⑤即時

①1営業日

②即時

③即時

④即時

⑤0~2営業日

①1営業日

②即時

③即時

④即時

⑤3~10営業日

日本FXDMMFXみんなのFXヒロセ通商
入金手段

①提携している金融機関のネットバンキング

②銀行振り込み

①提携している金融機関のネットバンキング

②銀行振り込み

①提携している金融機関のネットバンキング

②銀行振り込み

反映される時間

①即時反映

②1営業日

①即時反映

②1営業日

①即時反映

②1営業日

 

日本人の投資家が国内のFX会社を利用するうえで、入金手続きで不便な思いをすることはないでしょう。ただし、銀行を利用した入金手段しかないので、海外のFX会社のように仮想通貨やクレジットカードを利用した入金ができません。それだけじゃないかと思う人も多いかもしれませんが、もしもマルチに投資で稼いでいる投資家であれば、仮想通貨によって得た利益でFXを運用したいと考える場合もありますし、今手元にお金がないという場合でもクレジットカードがあればなんとかなります。

このように考えると、銀行を利用した入金だけでは不便なこともありますし、多様化を求められる現代だからこそ、仮想通貨などを利用して運用することを視野に入れて海外のFX会社を利用することをおすすめします。

FX会社によっては利用する入金手段によって手数料が変わったり、反映されるまでの時間が変わったりもするので、公式サイトなどで先に確認してください。

⑥出金手段

日本のFX会社は、基本的に出金先として登録した口座への出金となります。海外のFX会社の場合は、マネーロンダリングおよびテロ資金提供対策の観点から、入金した金額までは入金した時と同じ方法で出金をしなければいけません。ただし、トレードで得た利益分に関しては、海外銀行送金にて出金することができるので問題はありません。

まずは、国内外のFX会社の出金方法を表にまとめて比較していきます。

海外FXXMBigBossAXIORY
出金手段

①海外銀行送金

②クレジットカード

Bitwallet

STICPAY

BXONE Wallet

①国内銀行送金

②仮想通貨

Bitwallet・BXONE

④ビットコイン

①海外銀行送金

②クレジットカード

③ビットコイン

STICPAY

反映される時間

①3~5営業日

②当日~翌営業日

③1~3営業日

④1~3営業日

⑤1~3営業日

①2~5営業日

1~5営業日

1~5営業日

1~2営業日

①3~5営業日

②当日~翌営業日

③1~3営業日

④1~3営業日

日本FXDMM FXみんなのFXヒロセ通商
出金手段①登録している出金先口座に出金①登録している出金先口座に出金①登録している出金先口座に出金
反映される時間

①翌営業日に反映

 

①翌営業日に反映

 

①翌営業日に反映

 

 

出金の手続きに関しては、国内のFX会社も海外のFX会社も会員ページから簡単に手続きすることができます。ただし、海外のFX会社の場合は入金額からはみ出た利益分に関しては海外銀行送金で出金しなければいけません。そうなると時間と手数料がかかってしまいますが、これに関しては仕方のないことだと思います。

国内のFX会社の場合は、提携している金融機関であればすぐに出金手続きをすることができるので、こういった点はさすが国内のFX会社といったところです。海外のFX会社に関しては、入金の方法が豊富な分のハンディキャップだと思えば仕方がないと割り切れると思います。

⑦インジケーターの種類

インジケーターとは、為替レートの価値変動などに関するデータを様々なツールを使用して加工して、買い・売りの判断を補助するために使うものです。「テクニカル指標」とも呼ばれますが、簡単にまとめると通貨の価値変動などが視覚的に分かるようにするためのツールです。

国内のFX会社と海外のFX会社とで使用できるインジケーターの種類が違うので、表にまとめて比較します。

海外FXXMBigBossAXIORY
プラットフォームMT4、MT5

MT4、MT5、BBQ

、ウェブトレーダー

MT4cTrader
種類

・標準装備ツール

⇒30種類以上

・外部のインジケーターを導入できる

・標準装備ツール

⇒5種類

・外部のインジケーターを導入できる

・標準装備ツール

⇒5種類

・外部のインジケーターを導入できる

日本FXJFXGMOクリック証券FXTF
プラットフォームMT4MT4MTMT4
種類

・オリジナルツール

⇒15種類

・外部のインジケーターを導入できる

・オリジナルツール

⇒10種類

・外部のインジケーターを導入できる

・標準装備ツール

⇒35種類

・外部のインジケーターを導入できる

 

以上が国内のFX会社と海外のFX会社の使用できるインジケーターの比較です。

まず、インジケーターの種類についての説明をする前に、プラットフォームの説明をします。プラットフォームとは、FX取引を行うためのツールのことを表します。つまり、チャートを表示してテクニカル分析やインジケーターのシステムツールを使用したり、買いや売りの注文を行ったり、約定の履歴や保有しているポジションの確認をするのに必要なものです。FXトレードを行うためには絶対に必要になるものだからこそ、どのプラットフォームを利用できるかが重要なポイントになります。

現在利用できるプラットフォームは3種類あります。

MT

MT4とは、メタクオーツ社が開発・無料で提供しているプラットフォームで、世界的にもっとも主流とされているプラットフォームです。簡単に操作できるうえに高機能なテクニカル分析やチャートツールができる夢のようなプラットフォームです。

MQL4言語を使用して自動売買ツールや取引環境を自分でカスタマイズすることもできますし、もし自分でカスタマイズすることができないとしても、世界中の一流のプロトレーダーなどが優秀なインジケーターを無料で提供しているので困ることはありません。

さらには、自動売買プログラムや分析プログラムなどの検証を行うこともできるので、非常に有利にトレードを行うことができます。

MT

MT5もメタクオーツ社が開発・無料で提供しているプラットフォームで、MT4の次世代バージョンとして2011年にリリースされました。取引ツールとしての性能だけでいえば、MT4の改良版としてリリースされたMT5の方がもちろん優秀ですが、現状としてはMT4MT5を両立して提供しているFX会社が多いです。

利用できる分析足や時間足などもMT4より多く、使いこなすことができればMT4よりも優秀なプラットフォームです。では、なぜ両立して使われているのかというと、MT4で利用しているインジケーターをEA(自動売買ツール)やMT5に導入することができないのです。

長年の間使用して慣れている取引環境をいきなり変えるというのは、トレーダーにとってはかなり厳しいことです。これからさらなる改良が施されて時間がたてば必ずMT5が主流になりますが、現状では移行段階なのでゆっくりと使い慣れていきましょう。

cTrader

cTraderは、MT5とほぼ同時期に開発された統合型FXトレーディングアプリケーションで、Spotware Syslemsという金融会社によって開発されました。ECN方式を前提として開発されたプラットフォームで、トレーダーの注文を直接インターバンクに流して注文が自動的にマッチングされる仕組みはとても優秀です。

操作がかんたんなことや使い勝手が良いという点においてはMT/5に劣りますが、プラットフォームとしての優秀さは決して劣りません。どちらかといえば上級者向けのプラットフォームではありますが、MT/5にはない魅力があるのでうまく使いこなすことができればとても強力な武器になります。MT4との違いを比較していきます。

 MT4cTrader
操作感直感的に操作できる慣れるまでに時間が必要
板情報閲覧できる閲覧できない
自動売買cAlgo言語を使用しているので、専門知識が必要になる理解しやすいMQL4言語を使用しているのでカスタマイズがかんたん
カスタムインジケーター・EA種類が少ない種類が多い
ワンクリック決済同時一括決済機能・ドテン注文などの方法がある1つずつポジションを決済する必要がある

このように、MT4とはかなり違う操作感なので、独自の知識とある程度の勉強が必要になります。

それでは、プラットフォームの説明が終わったので、主要なインジケーターの説明をします。実際にトレードをするうえで大事になるインジケーターの種類は、おおまかに分けてトレンド系インジケーターとオシレーター系インジケーターの2種類です。

トレンド系

チャートのトレンドを判断したり、発生するタイミングを予想するためのものです。

オシレーター系

売り注文と買い注文の流れを計測して、相場がどのように変化するのかを判断するものです。

それぞれに複数のインジケーターがあるのでわかりやすく表にまとめます。

トレンド系移動平均線ボリンジャーバンド1目均衡表
特徴過去一定期間の終値の平均値を結んだライン上下3本のバンドと機関20の移動平均線で構成されている転換線、基準線、先行スパンA、先行スパンB、遅行スパンから将来的な相場を予測する

 

オシレーター系RSIMACDストキャスティクス
特徴相対力指数によって、買われ過ぎと売られ過ぎを判断する2つの期間の移動平均線の差分「MACDライン」とMACDラインの移動平均線「シグナルライン」によって構成RSIと同様に買われ過ぎと売られ過ぎと判断するもの

 トレンド系とオシレーター系のどちらも利用することによって、より確実な予測と判断をすることができます。

表にまとめたもの以外にも、

  • ボリューム系インジケーター(トレンドの勢い)
  • ビルウィリアムズ系インジケーター(上級者向け)
  • カスタム系インジケーター(上級者向け)

これらのインジケーターもあり、その種類と数はとてもたくさんあります。なので、自分にとって理想的な取引環境と予測ツールを選択することもできますし、慣れてくれば自分でカスタムすることもできます。

より多く資産を増やしたいのであれば必ず通らなければいけない道なので、トレードを経験しながらインジケーターの勉強をすることが大事です。

⑧スプレッド

スプレッドとは、買値と売値の差のことを表します。この数値はFX会社によって大きく違っていて、使用するプラットフォーム、口座の種類、取引方式などにも大きく左右されます。日本の場合は固定型のスプレッドが主流ですが、海外の場合は変動型のスプレッドを採用しています。

まずは、国内のFX会社と海外のFX会社のスプレッド平均値をわかりやすいように表にまとめて比較します。

 

XM平均値

(変動型)

BigBoss平均値

(変動型)

AXIORY平均値

(変動型)

USD/JPY1.6pips0.3pips1.3pips
EUR/JPY2.6pips0.5pips1.5pips
GBP/JPY3.5pips1.0pips2.0pips
AUD/JPY3.0pips0.6pips1.9pips
EUR/USD1.6pips0.3pips1.2pips
GBP/USD2.3pips1.3pips1.6pips

 

 

DMM FX平均値

(固定型)

GMOクリック証券平均値

(固定型)

インヴァスト証券平均値

(固定型)

USD/JPY0.3pips0.3pips0.3pips
EUR/JPY0.6pips0.5pips0.6pips
GBP/JPY1.1pips1.1pips1.1pips
AUD/JPY0.7pips0.7pips0.7pips
EUR/USD0.5pips0.5pips0.8pips
GBP/USD1.1pips1.1pips1.1pips

 

海外のFX会社は口座数がとても豊富で、口座ごとにまったく違いますが平均値は表のようになります。

スプレッドの数値を考える時に大事なのは、表面的な数値だけではありません。取引方式がDD方式かNDD方式か、固定型か変動型か、ボーナスキャンペーンの内容や最大レバレッジはどれくらいかによっても変わってくるのです。

一見してみると海外のFX会社の方がスプレッドの数値は広く見えますが、他の要素を考慮すると納得できると思います。国内のFX会社は最大レバレッジが25倍に規制されていますが、海外のFX会社は500~3,000倍までの巨大なレバレッジを利用することができます。

ボーナスキャンペーンを比較してみてもわかりますが、国内のボーナスキャンペーンは一定数の取引量が必要だったり、もらうための条件が厳しいなどありますが、海外のFX会社の場合は新規で口座を開設しただけでもらうことができるので大きな違いがあります。

よくネットなどを見ていると、海外のFX会社は条件が悪いなどの書き込みを見ることがありますが、実際に利用してみるとそれは大きな間違いであることがわかります。日本の規制は厳しすぎるということは否めません。海外のFX会社は、あくまでも投資家が自由に大胆にトレードできる環境を提供し、資産管理などの体制に関しても情報を開示してしっかりと保証もしています。

変動型のスプレッドも市場の変化によって投資家にとって最適なレートを提示してくれるので、悪いことばかりではありません。固定型にはない臨機応変な対応をすることができます。

⑨各種手数料

これからFXトレードを始めようと考えている人も、現在トレードをしている方も、実際にトレードをするうえでどんなものにどれくらいの手数料がかかっているか気になりますよね。

日本人が海外のFX会社を利用するときには、口座の維持費用や入出金に関する手数料がかかってしまいます。1つ1つはそんなに大きな金額ではないとしても、それが積もっていけば大きな差が生まれてきます。

この項目では、手数料によって無駄なお金を失ってしまわないように、国内のFX会社と海外のFX会社の手数料を比較していくので、ぜひ参考にしてください。

まず、FX会社を利用するうえでかかる手数料は、以下の通りです。

①取引手数料
②口座の維持費用
③入金手数料
④出金手数料
⑤ロスカット時の手数料
⑥スプレッド(実質的な手数料)
 XMBigBossAXIORY
取引手数料無料無料無料
口座の維持費用無料無料無料
入金手数料

・国内銀行送金

⇒110~770円

・クレジットカード

⇒無料

Bitwallet

⇒無料*

STICPAY

⇒無料*

・海外銀行送金以外

⇒無料

・海外銀行送金

⇒数千円

・国内銀行送金で入金額が5万円以下の場合

⇒1,000円

・国内銀行送金

・クレジットカード

Bitplay

STICPAY

・海外銀行送金

2万円未満は一律1,500

2万円以上は無料

出金手数料

・海外銀行送金

⇒最低出金額1万円2千~4千円程度のリフティングチャージ

・クレジットカード

⇒無料

Bitwallet

Bitwalletから国内銀行⇒一律824円

STICPAY

STICPAYから国内銀行⇒出金額の2.5+600

・日本の銀行

⇒2,000円

・香港、シンガポールの銀行

⇒出金額の0.9%(JPY口座の最低手数料7,000円)

・日本、香港、シンガポール以外の銀行

⇒出金額の1.75%(JPY口座の最低手数料12,000円)

・BXONE、BitWallet

⇒無料

 

・国内銀行送金

・クレジットカード

Bitplay

STICPAY

・海外銀行送金

2万円未満は一律1,500

2万円以上は無料

ロスカット手数料無料無料無料

*システムに入金するための手数料が別途必要

 

 DMMFXみんなのFXGMOクリック証券
取引手数料無料無料無料
口座の維持費用無料無料無料
入金手数料

・国内銀行送金

⇒金融機関の振込手数料だけかかる

・クイック入金

⇒無料

・国内銀行送金

⇒金融機関の振込手数料だけかかる

・ダイレクト入金

⇒無料

(5000円以上から)

・国内銀行送金

⇒金融機関の振込手数料だけかかる

・クイック入金

⇒無料

出金手数料

・国内銀行送金

⇒金融機関の振込手数料だけかかる

 

・口座振替

⇒無料

・国内銀行送金

⇒円貨は無料

外貨は1,500

ロスカット手数料無料無料無料

 

数年前までは取引手数料が有料の会社も多かったのですが、現在ではほとんどの会社が無料としていて、入出金手数料に関しても海外のFX会社の場合は手続きが面倒なのでお金が発生してしまいますが、国内のFX会社の場合は無料で利用することができます。

世界のトップを走るFX会社はほとんどが安定した約定を提供していますが、国内外問わず会社によっては約定が安定しておらず、スリッページが発生してしまう場合があります。

スリッページとは、注文時の買値と注文が確定した時の買値との差のことを指します。XMなどはかなり約定率が安定しているので心配ありませんが、国内のFX会社はDD方式を採用しているのでどうしても約定までに時間がかかりスリッページが発生してしまいます。、知らないうちに損をしてしまっていることもあるので注意が必要です。

スプレッドの数値も実質的には手数料という概念で考えます。スプレッドの幅が広くなればなるほどFX会社側は得をします。ですが、あまりにも過剰に広げ過ぎるとあっという間に悪評が広がり会社がだめになってしまうので、会社ごとに自社の運営状況などから最適なスプレッドを提示しています。

海外のFX会社と国内のFX会社とでは、取引手数料などに関して差はありませんでしたが、入出金の手数料に関しては海外のFX会社の方が多いことがわかりました。

⑩取引時間と値動き

日本と海外では時差があるので、取引ができる時間に違いがあります。唯一共通しているのは、土、日はどちらも取引をすることができないということです。なにかしらのイベントがある時には国によって文化の違いがあるので、たとえばクリスマスなんかでは多くの海外市場が休みになります。なので、あらかじめスケジュールを確認しておくことが大事です。

基本的には平日は24時間取引が可能ですが、海外は夏と冬によってスプレッドが広がりやすい時間帯や市場が活発になる時間帯にも違いがあります。まずは、値動きが激しくなる時間帯を表にまとめます。

 

 値動きが激しくなる時間帯
オセアニア朝6~8時
東京8~15時
欧州15~21時
ニューヨーク21~6時

 

オセアニアは、朝の6~8時はニュージーランドのウェリントン市場やオーストラリアのシドニー市場が開いていますが、市場への参加者が少なく値動きがほとんどないのでスプレッドが広がる傾向にあります。

東京は、8~15時に関してはアジア人の投資家が積極的にトレードを始める時間で、しかも日本企業の決算日であれば海外への支払いのためにドルが多く買われる傾向にあるので市場の動きが活発になります。

欧州は、15~21時に関しては欧州の取引の大部分を占めるロンドン市場の開く17時からが市場の動きがとても活発になります。ユーロやポンドの値動きが特に激しくなるので、ユーロ圏の経済指標が発表されるタイミングが狙い目です。

ニューヨークは、21時頃になるとニューヨーク市場が開くのでアメリカの参加者も加わって値動きが最も活発になります。

このように国ごとや地域ごとに値動きが活発になる時間帯が違うので、より多くの利益を得るためにはそういったタイミングを狙ってトレードをすることが大事になります。

スプレッドが広がる主な理由としては、海外の市場が休場となる場合や早朝などに関しては市場全体が閑散となるので、実質的にスプレッドが広がる傾向にあります。スプレッドが広がってしまう時間帯での取引は損をしてしまうこともあるので、なるべくなら取引しないほうがいいでしょう。

⑪サポート

日本のFX会社の場合は日本語での対応を受けることができるので、わからないことや問題が発生したとしてもそれほど困ることはありません。ですが、海外のFX会社の場合は、日本語での対応などに関して不安がある人も多いと思うので、会社ごとに比較してみます。

海外FXXMBigBossAXIORY
日本語対応可能なサービス

①チャット

②メール

③電話

①チャット

②メール

①メール

②電話

問い合わせ可能時間平日09:00~17:00

平日10:00~24:00

平日10:00~24:00

平日09:00~17:00

 

日本FXDMMFXみんなのFXGMOクリック証券
対応サービス

①メール

①電話

①メール

②電話

①電話

②問い合わせフォーム

対応可能時間

夏時間

月曜日7時~土曜日6:50分

冬時間

月曜日7時~土曜日5:50分

①24時間365日

②月曜日7時~土曜日6時まで

①月曜日8時~金曜日17時

②365日

日本のFX会社は、土、日以外の平日は基本的に24時間サポートを受けることができます。メールやお問い合わせフォームからもサポートへ連絡することができるので問題はありません。

海外のFX会社に関しては、24時間サポートを受けられるということはなく、基本的には時間に縛りがあります。表の3つの会社に関しては、日本語でのサポートにも定評がある会社で、実際に利用している投資家の口コミ評価も高いです。海外のFX会社を利用する時には、まず公式サイトの文章を見てみることをおすすめします。サポートをした時に変な日本語で返事をしてくる会社は、基本的に公式サイトなどの日本語もすこしカタコトになっていることが多いので、おおよその日本語サポートのレベルがわかるはずです。

⑫マージンコール

マージンコールとは、保有している証拠金が一定の基準を下回った時に、FX会社から送られてくる警告のようなものです。どのくらい証拠金が減るとマージンコールが発動するかは会社によって違いますが、マージンコールが発動した段階でいくつかの対処をしなければいけません。その対処法は以下の通りです。

1.証拠金を追加で入金する
2.保有しているポジションを決済して含み損を減らす
3.レバレッジ倍率を減らして証拠金の維持率を上げる

上記のような対処をしないと強制ロスカットの対象になってしまい、自分の意志とは関係なく強制的に決済されてしまうので、その前に損切をして可能な限り損失を最小限に抑える必要があります。日本のFX会社は投資家の損失を最小限に抑えるために早い段階でマージンコールをしますが、海外のFX会社の場合は大きなレバレッジを最大限に活かすために、日本よりも低い基準を設定しています。

マージンコールの基準は会社によっても違うので、比較しやすいように表にまとめます。

海外FXXMFBSAXIORY
マージンコール基準証拠金維持率50%以下証拠金維持率40%以下証拠金維持率50%以下
日本FXDMMFXGMOクリック証券外為オンライン
マージンコール基準証拠金維持率70%以下証拠金維持率100%以下なし

 

前述のとおり、海外のFX会社は日本のFX会社に比べてロスカットやマージンコールの基準は低く設定されています。なので、証拠金が無くなるギリギリまでトレードを粘ることができますが、そのかわりに損切が遅れてしまうこともあるので注意が必要です。

日本のFX会社は基本的にマージンコールの基準が70~100%に設定されていることが多いです。例外として、外為オンラインのように証拠金維持率が0%に設定されている会社もありますが、ロスカットの基準が100%に設定されているのでマージンコールがかかることなく強制ロスカットされるので注意が必要です。

⑬ロスカット

ロスカットとは、証拠金の維持率が一定の基準を下回った段階で強制的に決済をされる仕組みのことです。この仕組みがなければ最悪の場合保有している証拠金が無くなってしまうこともあるので、とても大事な仕組みです。日本の場合はかなり高い基準に設定していますが、海外のFX会社の場合は逆にかなり低い基準に設定されています。

ロスカットの基準に関しては、以下の表のとおりです。

海外FXXMFBSAXIORY
ロスカット水準証拠金維持率20%以下証拠金維持率20%以下証拠金維持率20%以下
日本FXDMMFXGMOクリック証券外為オンライン
ロスカット水準証拠金維持率50%以下証拠金維持率50%以下証拠金維持率100%以下

 日本のFX会社と海外のFX会社のおもな違いはレバレッジ倍率にあるという説明をしましたが、大きなレバレッジを最大限に活かすためには、マージンコールやロスカットの基準を低く設定する必要があります。なので、表にまとめたようにロスカットの基準が20%に設定されています。

日本のFX会社を利用する投資家の方は、基本的に堅実に少しずつ資産を増やしたい方が多く、海外のFX会社を利用する投資家の方は、大きなレバレッジでギリギリまで粘って一攫千金を狙っている人が多いです。自分がどのようなトレードをしたいかによりますが、自分の性格と相性を考えてどちらのFX会社を利用するか判断しましょう。

⑭両建て

両建てとは、同じ金融商品で買いの注文と売りの注文を同時に建てることで、クロス取引と呼ぶこともあります。一見すると利益と損失で相殺されるので無意味な行為に思えるでしょうが、上手に使いこなすことができるようになるとかなり利益を出しやすくなります。

ただし、両建ての行為自体を禁止しているFX会社もあるので、しっかりと確認してから利用しましょう。

 

 DMMFX外為オンラインXMBigBoss
両建ての可否可能可能可能可能
違反になるケース

・複数の口座をまたいでの両建て行為

・ほかの業者を利用しての両建て行為

・複数人の口座を利用しての両建て行為

・価格差を利用したアービトラージ(裁定取引)

 日本のFX会社も海外のFX会社も基本的には両建て行為を禁止していません。ただし、違反となるケースにも記載したとおり、罰則を受けるケースはもちろんあります。経済指標などが発表されて注文が殺到するタイミングでの無暗な両建て行為は悪質だと判断されて口座凍結の処理を受けることもあるので、両建て行為をする前には各会社の規定に沿って安全に行うことを心がけてください。

ネットなどで調べてみても、無意味だという意見が後を絶たない両建てですが、実はメリットとなる部分は多くあります。各ポイントごとに説明していきます。

損失を最小限に抑えつつ、次のトレンドを待ちたい時

市場の変化が激しくなり、買い注文と売り注文のどちらを選択するべきか悩んだ時には、両建てによってポジションを保有することで対応しやすくなります。

通貨価値の変化は突然まったく予想もしていないかったような方向に向かうことが多々ありますが、その時にポジションを1つしか保有していなければ、損切のために早い段階で決済するかハラハラしながら行方を見守るかの二択しかありません。ですが、この状況は精神状態的にもあまりよくないので、焦って意味の分からない注文をしてしまわないように反対のポジションを保有することには意味があります。

スワップポイントを利用して利益を得る

スワップポイントとは、ポジションを一日以上保有することにより、通貨の金利差分の利益を得る方法をいいます。超短期的なトレードだけではなく、長期間保有することで利益を生み出すテクニックもあるので、国内のFX会社はそういった面を投資家にアピールしていることが多いです。

ただし、同一通貨でのスワップポイントは必ずマイナスになるようになっているので、違う通貨ペアで逆の注文を入れてスワップポイントを狙います。

取引の途中で両建てしてその後の市場の変化に備える

取引中に損失を出してしまって追加入金も強制ロスカットも回避したい時には、両建てでポジションを保有することによってポジションを保有したまま一時的に損失が動かなくなります。

その間にインジケーターなどでトレンドや勢いを予測して、絶好のタイミングで注文を賭けることができるようにします。それによって損失を最小限に抑えながらも自分の好きなタイミングで注文を狙うことができるので、勝率が上がります。

気持ちに余裕ができるので無駄な損失を出さない

株式投資やFXトレードなどにおいて最も重要とされているのが、気持ちを常に落ち着かせることです。よく大損をして後悔している投資家の人たちを見かけますが、そういった人たちは思いがけない損失に動揺して無理な注文をしてしまったケースがほとんどです。

パチンコのようなギャンブルにも見られますが、なんの根拠もないのにこの後絶対大当たりするのだと信じ込んだり、取り返そうとしてお金をつぎ込んで結局飲まれてしまったり、それと同じ現象がFXトレードにおいても発生します。そのような事態にならないためにも、両建て行為は有効な手段です。

⑮最大レバレッジ

海外のFX会社の一番の魅力ともいえるのが、最大で賭けることができるレバレッジ倍率の大きさです。まずは、日本のFX会社と海外のFX会社のレバレッジ倍率の違いを表にまとめます。

 FBSXMBigBossDMMFXみんなのFX
最大レバレッジ3,000倍1,000倍2,222倍25倍25倍
残高規制

・200$以下

⇒3,000倍

・2,000$以下

⇒2,000倍

・5,000$以下

⇒1,000倍

・30,000$以上

⇒500倍

・150,000$以下

⇒200倍

・20,000$以上

⇒200倍

・0~10,000$

⇒2,222倍

・10,001~19,999$

⇒1,111倍

・20,000~49,999$

⇒555倍

50,000~99,999$

⇒200倍

・100,000$以上

⇒100倍

なしなし

 

日本のFX会社の場合は、金融庁からの規制で最大レバレッジは25倍までと決められているので、それ以上のレバレッジを賭けたいのであれば海外のFX会社を利用することをおすすめします。

海外のFX会社で賭けることのできる最大のレバレッジ倍率は、表で比較したとおりとても巨大です。FBSの場合は最大で3000倍まで賭けることができますし、XMは888倍まで賭けることができます。つまり、1万円の証拠金しか持っていなかったとしても、888万円や3000万円と同等の利益を得ることができるので、資産の少ない投資家にとっては一攫千金を狙える絶好の武器になります。

会社ごとによって利用する条件や規則は異なりますが、海外のFX会社特有の規則として口座残高による最大レバレッジの規制もあるので、利用する前に確認してください。せっかくの巨大なレバレッジ倍率を無駄にしないためにも、規則や口座残高に気を付けて取引することをおすすめします。

⑯ゼロカットシステム

ゼロカットシステムとは、口座残高がマイナスの状態でロスカットされても追証の支払い義務が生じない制度のことをいいます。このシステムがなければ、元手以上の損失を出してしまった時にすべて借金をして払わなければいけなくなるので、とても大事なシステムなのです。まずは、日本と海外のFX会社を比較していきます。

 XMBigBossDMMFXみんなのFX
ゼロカットシステムの有無ありありなしなし

日本は世界的にも金融商品に対する法律が厳しいことで有名ですが、そんな日本がゼロカットシステムを採用していないことには2つの理由があります。

DD方式を採用している日本のFX会社は、ゼロカットシステムを採用すると利益が少なくなる

取引方式には2種類あり、DD方式とNDD方式があります。DD方式はおもに日本のFX会社、NDD方式はおもに海外のFX会社が採用しています。NDD方式の場合であればスプレッドなどに上乗せすることによってFX会社の利益になっていますが、DD方式はトレードで不利になる分固定型で低スプレッドを売りにしているので、ゼロカットシステムを採用すると投資家の損失分をFX会社側が負担しなければいけなくなり経営が難しくなります。

法律によって決められている

日本のFX会社はロスカットに関する法律を厳格に定められているので、ゼロカットシステムを採用することができません。法律の内容は以下のとおりです。

運用財産の運用として行つた取引により生じた権利者の損失の全部若しくは一部を補塡し、又は運用財産の運用として行つた取引により生じた権利者の利益に追加するため、当該権利者又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させること(事故による損失又は当該権利者と金融商品取引業者等との間で行われる有価証券の売買その他の取引に係る金銭の授受の用に供することを目的としてその受益権が取得され、若しくは保有されるものとして内閣府令で定める投資信託の元本に生じた損失の全部又は一部を補塡する場合を除く。)

上記の内容をかんたんに要約すると、「ロスカットによって発生した口座残高のマイナス分に関しては補填してはいけません」という内容になります。これは、昔に起きた事件に起因するものですが、現在もこの法律がある以上は日本のFX会社はゼロカットシステムを採用することができません。

EA(自動売買)

EAとは自動売買ツールのことを指しますが、ツールによって内容は異なります。利用できるツールにはFX会社側が無料で提供しているものと、世界中の一流のプロトレーダーが自分の手法をコピーさせた自動売買ツールもあります。FX会社によって提供しているツールが違うので、わかりやすく表にまとめます。

国内FXインヴァスト証券アイネット証券マネースクウェア
自動売買ツールトライオートFXループイフダントラリピ

 

海外FXXMBigBossAXIOY
自動売買ツールEAEAEAcBot

 日本のFX会社は独自の自動売買ツールを提供していて、表にまとめた3社に関しては国内のFX会社トップクラスの自動売買ツールを提供しています。それぞれの特徴をまとめていきます。

インヴァスト証券のトライオートFX

インヴァスト証券のトライオートFXは、「自動売買ツールの最終形態」とも言われるほど高性能な自動売買ツールなのです。市場のレンジ相場を攻略する「コアレンジャー」と高金利の激しい乱高下にも対応できる「スワッパー」と呼ばれるロジックを武器に、多くのトレーダーの支持を集めています。

アイネット証券のループイフダン

アイネット証券のループイフダンは、他のリピート注文系に比べて圧倒的に手数料が安いことから人気を集めています。32種類の組み合わせを使って通貨ペアの買い注文と売り注文のラインを設定することができて、利用可能な通貨ペアは全部で8種類あります。

マネースクウェアのトラリピ

マネースクウェアのトラリピは、リピート系注文の原型ともいわれるほど重要な自動売買ツールです。このツールにはトラリピ管理表と呼ばれるシステムがあり、これを使えばどんな設定が一番利益を出しているかを知ることができるので、とても有利にトレードをすることができます。

XMのエキスパートアドバイザー

XMのエキスパートアドバイザーは、MT/MT5のプラットフォーム上にダウンロードすることで、EAに内蔵されているトレードルールに則って自動でトレードを行ってくれます。EAにはいろんな種類もあり、性能や機能に関してはツールによって全く違うので、より利益を出すことのできるEAを見つけることが大事です。

BigBossのエキスパートアドバイザー

BigBossのエキスパートアドバイザーは、XMと同様にMT/MT5のプラットフォーム上にダウンロードすることで、EAに内蔵されているトレードルールに則って自動でトレードを行ってくれます。EAを利用することで、寝ている間や日中の仕事中でも自動で売買は実行されます。

AXIORYcBot

AXIORYcBotは、cTraderのプラットフォームで利用することができる、C#言語を用いて開発された自動売買ツールです。超短期的なトレードに対して絶対的な実力を誇っており、まだ開発されてから日は浅いですが、次世代のメインプラットフォームとして注目されています

⑱日本のFX会社と海外のFX会社の評判まとめ

ここまでいろいろな要素について比較してきましたが、日本のFX会社と海外のFX会社の違いを分かっていただけましたか?

FXトレードは実際に体験してみないと理解が難しい要素がたくさんあるので、本当であれば実際に自分で体験するのが一番早いですが、それでも不安だという方はデモトレーニングを利用することをおすすめします。

それでは、ここまで比較した内容を最後にまとめていきます。

比較項目内容
①取引方式

・日本のFX会社はDD方式

・海外のFX会社はNDD方式を採用している。

NDD方式を採用している海外のFX会社の方が迅速で確実で透明性のある取引ができる

②金融ライセンス

・日本のFX会社は関東財務局長からの認可を得ている

・海外のFX会社は各国の厳格な金融ライセンスを国ごとの口座に分けて取得している

③資産の管理方法

・日本のFX会社は完全信託保全

・海外のFX会社は分別管理と信託保全で一定の資産を保証している

④ボーナスキャンペーン

・日本のFX会社は一定数以上の取引を行わないともらうことができない

・海外のFX会社は新規で口座を開設した段階でもらえる

⑤入金方法

・日本のFX会社は提携している金融機関からの振込のみ

・海外のFX会社はクレジットカードや仮想通貨やSTICPAYなどを利用して入金することができる

⑥出金方法

・日本のFX会社は登録した出金先口座への出金のみ

・海外のFX会社はクレジットカードや仮想通貨やSTICPAYなどを利用して出金することができる

⑦プラットフォームの種類

・日本のFX会社はMT/MT5を利用できる

・海外のFX会社は会社によってcTraderを利用できる

⑧スプレッド

・日本のFX会社はDD方式の固定型で低スプレッドを提供している

・海外のFX会社はおもに変動型のスプレッドで独自のスプレッドを提供している

⑨各種手数料

・日本のFX会社は口座維持手数料や取引手数料が無料で、入出金も基本的に無料

・海外のFX会社は口座維持手数料や取引手数料が無料で、入出金にある程度の手数料と制約がある

⑩取引時間と値動き

・日本のFX会社、海外のFX会社どちらも基本的に土日以外は24時間取引できる

・祝日などは海外の市場が休場になる可能性が高い

⑪体制

・日本のFX会社はお問い合わせフォームと電話で問い合わせできる

・海外のFX会社はメール、電話、ライブチャットにて問い合わせできるが、会社によって日本語のレベルに大きな違いがある

⑫マージンコール

・日本のFX会社はおもに70~100%の基準

・海外のFX会社はおもに20~50%の基準

⑬ロスカット

・日本のFX会社はおもに50~100%の基準

・海外のFX会社はおもに0~50%の基準

⑭両建て

・日本のFX会社、海外のFX会社ともに基本的は可能

・悪質なケースは口座凍結の措置をされる

⑮レバレッジ

・日本のFX会社は最大25倍まで

・海外のFX会社は最大400~3000倍まで

⑯ゼロカットシステム

・日本のFX会社は法律によりゼロカットシステムを採用できない

・海外のFX会社は基本的にゼロカットシステムを採用している

⑰自動売買ツール

・日本のFX会社は独自の自動売買ツールを提供している会社が多い

・海外のFX会社はMT/MT5上で数多くの外部インジケーターを導入できる

 以上が日本のFX会社と海外のFX会社の違いの比較になります。

海外のFX会社に対して悪いイメージを持っている方は多いかもしれませんが、ゼロカットシステムを採用できない日本のFX会社に比べて借金を背負う心配がないことを考えると、海外のFX会社を利用したほうが安心です。

金融ライセンスに関しても、日本人口座向けに日本のライセンスを取得してしまうとレバレッジの規制がかかってしまうのでわざと金融ライセンスを取得していない会社もあります。そのかわりに本社はしっかりとした金融ライセンスを取得している場合が多いです。

最大のレバレッジや取引方式に関しても海外のFX会社の方が魅力的で刺激的なトレードを体験することができるので、利用したことがない方は少ない資金でもいいので一度体験してみてください。