FXDD(エフエックスディディ)は、2003年からFXサービスの提供を開始している老舗的な海外FX業者です。そのため、海外FX業者の中ではトップクラスの運用暦を誇り、高い知名度を持つ海外FX業者でもあります。
現在日本語によるサポートを提供する海外FX業者は増加していますが、FXDDは最も早く日本語サポートを開始した業者としても知られています。そのため、日本語サポートを提供する海外FX業者として、FXDDはパイオニア的な存在だと言えるでしょう。
その他にも、「通貨ペアの取扱種類が豊富」「MT4・MT5・WebTrader・BBQを取引プラットフォームとして利用できる」「入出金方法の種類が豊富」といった点が、FXDDの特長として挙げることができます。
ここでは、FXDDの概要について分かりやすく紹介していきます。たった数分で老舗の海外FX業者について、一通り抑えていきましょう。
目次
運営会社
FXDDは、「FXDD Bermuda Limited」という会社が運営している海外FX業者です。2003年から日本市場でサービスの提供を開始してから現在まで、海外FX業者の中でも極めて高い知名度を誇ります。
日本語サポートの草分け的存在としても有名で、日本語のサポートデスクに20人以上の日本人スタッフを起用している模様です。そのため、高品質の日本語サポートを実現しており、業界でも高い評価を受けることができています。※ちなみに、サポート拠点地はアメリカ・ニュージャージ州とマルタ島にあります。
さらに、2015年からは日本人トレーダーによる口座開設が50,000件以上行われていることもあり、日本国内における人気も増加していることがお分かりいただけるでしょう。
FXDDは日本語サポートの提供に注力するだけでなく、新たな取引技術の開発・最先端のトレーディングソフトウェアの導入・トレーダーのニーズに合わせた取引プラットフォームの提供など、取引環境の整備にも力を入れています。
このようにして、FXDDは海外FX業界でトレーダーたちから長く利用される業者となりました。それでは、FXDDの運用会社であるFXDD Bermuda Limitedは、どのような金融ライセンスを取得しているのでしょうか?
金融ライセンス
結論から言うと、現在のFXDDは金融ライセンスを取得していません。
現在というのは、FXDDでは過去に金融ライセンスを取得していたからです。以下、FXDDが過去に取得していた金融ライセンスとなります。
- MFSA(マルタ金融庁)
- CFTC(米国商品先物取引委員会)
- NFA(全米先物協会)
過去のFXDDにおける公式サイトにはこれらの金融ライセンスが全て記載されていたため、許可を受けていたことは間違いないでしょう。しかし、現在のFXDDにおける公式サイトでは、これらの金融ライセンスを取得している記載がなくなっています。
そのため、現在のFXDDは金融ライセンスを取得していないと判断することができます。「どうして、FXDDは金融ライセンスを持たなくなったのか?」と思われることでしょう。
FXDDが金融ライセンスを失った理由としては、「CFTC(米国商品先物取引委員会)のライセンス基準を満たす自己資本を維持していなかった」「金融ライセンスの厳しい規制を受けずに、より柔軟なサービス展開をしたかった」ということが挙げられています。
このように、海外FX業者の信頼性を確証する上で非常に重要である金融ライセンスを取得していないことは、FXDDユーザーの方にとって不安な要素だと言えるでしょう。
最大レバレッジ
FXDDでは、最大レバレッジ「500倍」でのトレードが可能です。レバレッジをかけたトレードを行うことで、自己資金以上の利益を得ることができるようになります。そのため、少ない資金からでも大口の取引を実現することが可能です。
海外FX業者の中には1,000~3,000倍のレバレッジを誇る業者もあるため、500倍というのは物足りないと感じるかもしれません。ただ、国内FX業者における最大レバレッジは25倍です。そのため、国内FXの20倍のハイレバトレードを実現することができるため、十分高いレバレッジだと言えるでしょう。
ただ、注意しておきたいのは、FXDDの最大レバレッジは各銘柄ごとに異なってくるということ。各銘柄ごとの設定レバレッジは、以下の通りです。
- FX通貨ペア:500倍(USD/MXN・EUR/MXNのみ設定レバレッジの25%、USD/CNH、USD/HKD、EUR/TRY、EUR/DKK、USD/DKK、USD/TRYは設定レバレッジの10%)
- 個別株:設定レバレッジの5%
- 仮想通貨:レバレッジ10倍
- 株式指数CFD:レバレッジ100倍
なお、FXDDでは口座開設時における最大レバレッジが「200倍」に設定されています。そのため、レバレッジを500倍までに引き上げたい場合は、登録メールアドレスからFXDDのサポートデスクまでの連絡が必要です。
スプレッド
取引にかかるコストを抑えるためにも、狭いスプレッドを提供しているかどうかを確認することは非常に重要なことです。まず、FXDDには「スタンダード口座」と「プレミアム口座」という2種類の口座が用意されています。
プレミアム口座では、銀行直結の非常に狭いスプレッドでの取引が可能です。また、注文スピードの早さ・99%以上の高い約定力など、さまざまなメリットがあります。
一方、スタンダード口座でも比較的狭いスプレッドのトレードが可能となっています。さらに、取引手数料無料・高い約定力・予約注文におけるスリッページが皆無などのメリットもある口座です。
このように、両口座においてスプレッドを狭くすることを実現しているのは、FXDDが取引環境の整備に力を入れていることに他なりません。
インジケーターの種類
初めにもお伝えしたように、FXDDでは取引プラットフォームとしてMT4(メタトレーダー4)・MT5(メタトレーダー5)が使えるだけでなく、WebTrader(ウェブトレーダー)も利用することができます。
MT4は世界的に有名な取引プラットフォームで、多くのトレーダーから利用されている取引プラットフォームです。豊富なインジケーター・EA(自動売買ソフト)を取り扱っているため、世界中で広く利用されるようになりました。
そして、MT4の後継機となるのがMT5で、基本性能がさらに優秀になった取引プラットフォームとなっています。動作スピードが非常に早いため、スムーズなトレード環境を実現することができるでしょう。ただ、MT4ほどのインジケーター・EAを取り扱えないため、MT5を導入している業者はそれほど多くないのが現状です。
一方、このようなMT4やMT5をPCにインストールすることなく、Webプラウザ上で利用することができるのが、WebTraderという取引プラットフォームです。さらに、MT4・MT5と使い方がほとんど変わらないため、メタトレーダーを利用してきたユーザーでも応用して使うことができるでしょう。
ただ、WebTraderではEAを利用することができないため、自動売買を行おうとしている方h注意が必要です。また、取り扱っているインジケーターも少なめで、カスタムインジケーターも使用不可となっているので注意しましょう。
これからはあくまで参考として、MT4・MT5インジケーターで利用することができるインジケーターをご紹介していきます。
1. JPN_Time_SubZero
「JPN_Time_SubZero」とは、MT4のチャートに日本時間を表示するインジケーターです。JPN_Time_SubZeroを利用することで、MT4の日本時間で表示されないというネックを解消でき、直感的に理解することができるようになります。
そのため、MT4を利用する海外FX初心者の方は、絶対に取り入れるべきインジケーターだと言えるでしょう。
2. 未来予想インジケーター
「未来予想インジケーター」とはその名のとおり、未来のチャート推移を予想してくれるインジケーターになります。現在のチャートに近い過去のチャートを探し当て、その推移をもとに今後のチャートを予想することが可能です。
未来予想インジケーターは、国内FX業者でも採用されているインジケーターでもあります。また、その使い勝手の良さから、FX初心者の方にもおすすめのインジケーターだと言えるでしょう。
EA(自動売買ソフト)
FXDDは、EA(自動売買ソフト)を利用することができる海外FX業者の1つです。EAの利用に関しては、一切制限を設けていません。
FXDDでは自動売買プログラムに任せて、自動的に資産運用していくことが可能です。自動売買をすることで機械的なトレードができるため、感情に惑わされることもなくなります。
そのため、FX初心者の方でもEAを利用した自動売買は、非常におすすめな売買方法だと言えるでしょう。
さらに、MT4ではカスタムインジケーターや無料から有料のものまで、さまざまなEAを利用することができます。無料で優秀なEAを見つけることができれば、EA購入におけるコストを大きく抑えることができるでしょう。
ただ、MT4とMT5では互換性がないため、対応するEAを利用する必要があるので注意です。また、前項で記述したとおり、WebTraderではカスタムインジケーターを利用することができないので注意しましょう。
マージンコール
「マージンコール」とは、ロスカットラインが近づいていることをトレーダーに伝え、ロスカットを避けるためのシステムです。このように、ロスカットラインが近づいていることを知ることができるため、マージンコールは大切なシステムだとも言えます。
ただ、海外FX業者の中にはマージンコールを発令しない業者もあり、FXDDもそれに該当します。FXDDではマージンコールが発生しないため、自分で証拠金維持率をチェックし、追加証拠金を入金していかなければなりません。
FXDDでロスカットを回避するためには、セルフマネジメント能力が重要だと言えるでしょう。それでは、肝心のロスカットラインはどうなっているでしょうか?
ロスカット
FXDDでは、証拠金維持率が「50%」を下回った場合に、ロスカットが発動されます。「ロスカット」とは、トレーダーの損失を拡大させないことを目的とし、業者が定めるラインを超えた場合、損失分をそのまま確定されるシステムのことです。
FXDDのロスカットラインは50%と、他業者と比べると比較的高めのパーセンテージです。ロスカットラインが高いと、ロスカット後の口座資金が多く残るというメリットがあります。ただ、ロスカットラインが高いということは、それだけロスカットされやすいということでもあるのです。
海外FXを行う上でロスカットは避けた方が良いので、FXDDではロスカットされないような工夫を多く必要とするでしょう。
両建て
FXDDでは、同一通貨ペアにおける買い売りのポジションを同時保有する「両建て」を行うことも可能です。両建てをすることで、リスクヘッジすることができます。
ただ、両建てでのトレードには「スワップポイントによる損失発生」「価格変動から必要証拠金が発生」など、デメリットもあるため、FX初心者には難しい資産運用だと言えるでしょう。
そのため、両建てをする際は両建ての特性をしっかりと理解してから行うようにするのが無難だと言えます。
ゼロカットシステム
FXDDでは、ゼロカットシステムを採用していません。
ゼロカットシステムによって、トレーダーは追証(追加保証金)の発生リスクを免れることができます。そして、多くの海外FX業者が、ゼロカットシステムを採用しているのが現状です。
そのため、ゼロカットシステムを採用していないということは、海外FX業者にとっては大きなデメリットだと言えるでしょう。
FXDDは、過去にゼロカットシステムを採用していたことがありました。しかし、「スイスフランショック(フランの対ユーロ上限撤廃を発端とした金融ショックのこと)」が発生したときに、FXDDはゼロカットを実施しなかったのです。
スイスフランショックでゼロカットが実施されなかったため、国内外問わず多数のトレーダーに追証が発生してしまいました。これが、トレーダーたちからの信頼を大きく損なってしまうきっかけとなりました。ゼロカットシステムを実施すると公表しているのに限らず、ゼロカットを実施しなかったため、FXDDにとって致命的な結果となったのは、もはや言うまでもないでしょう。
FXDDはスイスフランショック以降、ゼロカットにおける苦情が殺到・信頼性の低下・新興海外FX業者の追い上げなどによって、やや優位性に劣る海外FX業者となってしまったのです。
取引手数料
FXDDにおける取引手数料は以下のとおり、各口座ごとに異なっています。
- スタンダード口座:無料
- プレミアム口座:2.99ドル(片道)
スタンダード口座では狭いスプレッドと併せて取引手数料が無料のため、取引コストを大きく抑えることが可能です。プレミアム口座では取引手数料が発生するものの、片道2.99ドルと比較的安めだと言えるでしょう。
そのため、プレミアム口座では極狭スプレッド+安い手数料で、取引コストを大幅に抑えることも可能です。FXにおける利益率を高めるためには取引コストを抑えることが重要なので、取引コストが抑えられることはFXDDにおける大きな魅力だと言えるでしょう。
入金手段
FXDDでは、以下6種類の入金方法が可能となっています。
- クレジットカード・デビットカード
- NETELLER
- clickandbuy
- Skill
- 国内銀行送金
- 海外銀行送金
海外FX業者の中でも、豊富な種類の入金方法があると言えるでしょう。それでは、出金方法にはどのようなものがあるでしょうか?
出金手段
FXDDの出金方法としても、以下6種類が挙げられます。
- クレジットカード・デビットカード
- NETELLER
- clickandbuy
- Skill
- 国内銀行送金
- 海外銀行送金
入出金同様、入出金方法ごとに銀行口座への反映時間は異なってくるため、注意しましょう。
ボーナス・キャンペーン
多くのトレーダーが海外FX業者を選んでいる理由の1つとしては、「豪華なボーナスキャンペーンを実施している」ということが挙げられるでしょう。口座開設時や入金時にボーナスをもらうことができ、トレードの軍資金として有効活用することができます。
一方、FXDDでは、「入金10%ボーナスキャンペーン」というキャンペーンを定期的に実施しています。「口座開設するだけでもらえるボーナス」といった豪華なキャンペーンを実施していませんが、入金額の10%をボーナスとしてもらうことが可能です。なお、2024年11月現在は入金キャンペーンも実施していないため、お得に取引を始めたい方はBigBossをはじめとした豪華なキャンペーンを実施しているFX業者で口座開設してみてくださいね。
FXDDでは、2019年に以下のようなボーナスキャンペーンを実施しています。
- お正月入金10%入金ボーナスキャンペーン(2019/1/1~1/22)
- 春の入金10%ボーナスキャンペーン(2019/4/1~4/30)
- 祝令和ゴールデンウイーク期間限定10%入金ボーナスキャンペーン(2019/5/2~5/8)
- 夏の10%入金ボーナスキャンペーン(2019/7/1~8/15)
- 秋の10%入金ボーナスキャンペーン(2019/10/1~10/31)
- クリスマス10%入金ボーナスキャンペーン(2019/12/15~12/31)
このように、キャンペーンの内容自体は変わりませんが、季節ごとに名目を変えています。ただ、FXDDにおけるボーナスキャンペーンには注意すべき点がいくつか存在するため、1つずつ確認しておきましょう。
キャンペーンによって条件が異なる
ボーナスキャンペーンによっては、ボーナス獲得条件・入金方法が異なることがあります。そのため、キャンペーンごとに取得条件などについて、よく確認しておくことが大切です。
ただし、FXDDでは事前登録・ボーナス申請をすることなく、ボーナスをもらうことができます。海外FX業者の中にはボーナス申請が必要な業者も存在しますが、FXDDではそのような手間がありません。
すなわち自動で振り込まれるため、申請忘れでボーナスがもらえないという心配もないです。
最低入金額が定められている
FXDDでは、初回入金額や2回目以降の最低入金額が、「20,000円」と定められています。この金額をクリアしなければ、ボーナスをもらうことができないので注意です。
ボーナス出金には条件がある
多くの海外FX業者では「ボーナス自体の出金」はできませんが、FXDDでは条件を満たすことでボーナス自体の出金が可能です。ボーナス出金の条件としては、以下のようなことが挙げられます。
・ボーナスが口座に反映された日から出金を依頼した日までの期間中に、Nロットの通貨ペア取引を完了していること
この条件を満たす前に出金や資金移動した場合、ボーナスの一部もしくは全額を失うことがあるため注意が必要です。
各種手数料
FXDDにおける各種手数料は、以下のとおりになっています。
- 取引手数料:スタンダード口座のみ無料
- 口座維持料:無料(3ヶ月1度も取引がないライブ口座のみ手数料が発生)
- 入金手数料:無料(国内銀行送金のみ、2.5%の手数料が発生)
- 出金手数料:毎月1回目の出金は無料(同月内の2回目以降の出金では、40ドル相当の出金手数料が発生)
3ヶ月間以上トレードがない場合に手数料が発生しますが、注意しなければならないのは「放置した期間が長くなるほど手数料が高くなる」ということです。期間別の口座維持料は、以下の通りになっています。
- 3ヶ月~1年未満:40ドル(約4000円)
- 1年以上2年未満:50ドル(約5000円)
- 2年以上3年未満:60ドル(約6000円)
- 3年以上:70ドル(約7000円)
口座残高が0になった場合は維持料はかからないため、マイナスになる心配はありません。ただ、口座残高が0で6ヶ月以上放置すると「口座凍結」となるため注意が必要です。
取引時間
FXDDの取引時間は、以下のとおりです。
日本夏時間:月曜日6:00~土曜日5:00
日本冬時間:月曜日7:00~土曜日6:00
日本語サポート
はじめにお伝えしたように、FXDDは最も早く日本語サポートを開始し始めた海外FX業者です。FXDDでは、24時間電子メールでの日本語サポートだけでなく、スカイプ・チャット・電話での日本語サポートが可能となっています。
FXDDにおける日本語サポート対応時間は、以下のとおりです。
夏時間:月曜日6:00~土曜日5:55
冬時間:月曜日7:00~土曜日6:55
評判や口コミ
FXDDにおける良い評判・口コミとしては、以下のようなことが挙げられています。
- 全ての口座において取引コストを抑えやすい
- 国内FXレベルの有利なスワップポイント
- 取引ツールが豊富で、MT4/MT5/WebTraderが利用可能
- 日本語サポートが充実している
- 豊富な入出金方法がある
- 出金がスムーズに行える
- 通貨ペアの種類が豊富
- ボーナスの出金が行える
一方、FXDDへの批判的な評判・口コミとしては以下のようなことが挙げられているようです。
- 金融ライセンスを取得していないから信頼性がいまいち
- ゼロカットシステムを採用していないため、追証が発生する
- スイスフランショック以来からは、業者全体の信頼性が損なわれた
- 顧客対応を誤っているところが多い
- ロスカットライン が50%と高め
- ボーナスキャンペーンを常に実施しているわけではない
- 口座維持料が高い
やはり、FXDDはスイスフランショックの1件で、多くのトレーダーからの信頼性を失ってしまったことが分かります。海外FX業者では珍しくゼロカットを採用していないので、たしかにリスクは高いと言えるでしょう。
まとめ
FXDDは長い運用歴を持つため、それだけ多くのエピソードがある業者です。どうしても悪い評判というのは気になり目立ってしまうものですが、評価できる箇所はもちろん存在しています。
そのため、周りの意見を取り入れるだけでなく、自分の判断基準も重視した海外FX業者選びをしていくことが重要だと言えるでしょう。