製造業新規受注とは何か?製造業新規受注を分かりやすく解説
「製造業新規受注」というワードを目にした経験があるという方は、多くいらっしゃることでしょう。FXに取り組んでいく上では、製造業新規受注という指標について知っておくことが大切です。製造業新規受注とは、一体どのような指標なのでしょうか?
製造業新規受注とは、製造業における新規受注額に関する調査をまとめた指標のことを指します。製造業新規受注では新規受注額だけでなく、「出荷」「在庫」「受注残高(顧客から注文を受けた商品のうち、まだ出荷できていないもの)」なども同時に発表されます。
「製造業新規受注の公表は、どのような機関が行うの?」と思われる方もいらっしゃると思います。製造業新規受注の公表を行う機関は、「米商務省センサス局」と呼ばれる機関です。
米商務省センサス局は、「アメリカ合衆国国勢調査局」「USCB(Bureau of the Census)」とも呼ばれています。米商務省センサス局は米国の経済や人口のデータ、世界人口などの国際的なデータなど、様々なデータに関する統計収集を行っているため、重要な機関だと言えるでしょう。
製造業新規受注は経済状況をチェックしていく上で重要な経済指標だとも言えるのですが、気をつけるべきポイントがあります。
そのポイントとは、「大型案件によるブレが大きい」ということです。
大型案件によって大きなブレが生じるため、「非国防資本財(米製造業が受注した資本財の受注額から国防総省の受注製品を除いた指標の1つ)」という指標の注目度が高くなるという傾向があります。
さらに、「耐久財受注(3年以上の使用に耐える消費財である耐久財の出荷・在庫などを統計した指標のこと)」は製造業新規受注よりも早く公表されます。そして、製造業新規受注が公表されると同時に「耐久財受注改定値」が公表されるということもポイントの1つです。
また、製造業新規受注は「設備投資(企業が事業に必要な商品を生産したり、新商品を開発するために必要な設備への資金投資のこと)」の先行指標としてもよく知られています。設備投資は、GDP(国内総生産)における重要な構成要素でもあります。そのため製造業新規受注は、株式市場や為替市場などのマーケット関係者たちからの注目度が非常に高いと言えるでしょう。
このような製造業新規受注が発表されるのは、調査対象月の翌々月上旬です。発表時間に関しては、夏時間PM11:00(米国時間・日本時間)、冬時間AM0:00(米国時間・日本時間)の発表となっています。
製造業新規受注のFXにおける影響度・チャートの値動き
製造業新規受注はFXに取り組む上で重要な指標だと前項で触れましたが、製造業新規受注がFXに与える影響力にはどれほどのものがあるのでしょうか?
もうすでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、製造業新規受注はアメリカ合衆国における景気動向の見通しを立てるために重要な経済指標です。
そのため、FXトレーダーなどの市場関係者たちから多くの注目が集まります。市場関係者たちからの注目度が高いということは、経済状況に与える影響力も強いということです。
ただ上述したとおり、製造業新規受注は月ごとの統計データに大きなバラツキが発生しやすいという特徴があります。さらに、製造業新規受注には国防資本財受注という国際情勢に影響を受けやすい指標も統計に含まれているのです。
そのため、製造業新規受注を基にFX取引を行っていく場合は他の経済指標もチェックするなどして、気をつけてFX取引をしていく必要があります。
まとめ
製造業新規受注という経済指標について、理解を深めることができたと思います。
FXに取り組んでいくならば、製造業新規受注の特徴や見方などをしっかりと理解しておくことが大切です。